Pre PWC USA Task5 108km ゴール!

今日も朝から快晴。予報も良いです。レースも出来るに違いありません。

今日は、昨日ヘトヘトになった反省を踏まえて、カロリーが必要だと思って朝から、食べまくりました。

でかいソーセージ5本に、ホットケーキ三枚、卵一つ、自分で作るワッフルも平らげました。
これで長時間のフライトも少しは楽になるでしょうか?

テイクに上がると、天気は良いのですが昨日同様逆転層がしっかり見えます。今日のタスクは、ウェイポイントを一つ挟んで108kmのクロカンタスク。昨日の75kmでもヘロヘロでしたが、今日は更に30km伸ばして100km超えです。もちろん私はそんな距離は、飛んだことがありません。

ブリーフィング後には、地形図の周りに集まって、色々と議論していました。此処でしっかり地形と、プランを頭にいれました。

ウインドオープンは11時15分でスタートは12時45分です。昨日は、最初にテイクオフしてスタートまでで疲れてしまったので、今日は、オープンと同時にテイクオフするのはやめて様子をみることにしました。
私は、スタート一時間前にテイクオフしたのですが、それでも三人目でした。皆さんなかなか出ようとしません。

テイクオフすると、高度は3600mと昨日よりは500mほど高く上がれましたが、空域は荒れていて、グライダーを落ち着かせるのが難しいです。

必死で操作してスタートまで耐えていたのですが、スタート前には3100mまで高度が落ちてしまって、なかなか上げ直せません。うまい人達はそれでも3500mまで上げてスタートしていきましたが、私は、数分遅れてスタートしました。

スタートと同時に、南北に走るサンバレーの谷渡りがあります。10km程、幅があるのでここで降りてしまう選手もたくさんいました。私は、マントラとマーキュリーについて渡っていきましたが、マーキュリーはどんどん高度を失っていくのでわたしは、マントラ側にコースを移動してなんとか谷を渡ることが出来ました。

谷を渡ると、今度は東西の谷を進むのですが、選手は谷の北側と南側に別れます。

今日は自分で考えて飛ぶことに決めたので、上がるかどうか人を見てから飛ぶのはやめて地形を見て上がりそうなところに向かって進んでみることにしました。

先頭集団は、谷の南側の尾根を進んでいくのが見えますが、私は北側の尾根の方が、日がよくあたってあがりそうなので北側をすすみました。見ていると先頭集団は途中でスタック。

私は、途中10m/s越えのバリオが真っ白になるサーマルにあたりながらどんどん進みます。しかし、一緒に走っていたグライダーがどんどん脱落していって、途中からは一人旅。
ここで先頭に立つことが出来ました。

谷が終わると、広いフラットランドに出て、その先の4000m近い山がターンポイントです。しかし、私はフラットランドの飛び方が分かりません。

フラフラ飛んでいたら、低くなってスタック。泣きそうになりながらリフトを探していたら、先頭集団が追いついてきて、頭上を抜かしていきました。

彼らのおかげで、サーマルの位置がわかって復活。助かりました。彼らが走っていたラインはコンバージェンスになっていて、高度を落とさずに平野を横切って、ターンポイントにたどり着くことが出来ました。

その後は、3000m越えの尾根がゴール近くまで続いています。朝霧のハイウェイを思い出して、楽勝だと思って走っていったら、これが大失敗。ものすごいリフトとシンクとローターの巣でさらにところどころ強風が吹き荒れていて、調子にのってセンタリングしていると流されて前に出てこれません。富士山が沢山連なっていると考えたほうが良いみたいです。歯を食いしばってアクセルを踏み込んでなんとか抜け出す事ができました。

先頭集団は、平野の方を走っていったので、向こうが正解だったようです。それでもなんとか進んで、最後のファイナルグライド。
滑空比8で届く高さまで高度を上げてゴールに向かったのですが、ものすごいシンク。これは無理だと諦めて、もう一度山に戻って上げなおすことにしました。
ところが山が上がりません。

西向きの斜面でよく上がりそうなのですが駄目です。
ジリジリと高度を失って行きます。

周りには誰もおらず、どうしようかと考えていると、平野部の方に積雲がポコポコで来ています。
山が上がらないなら、沖だ!と平野に進むとリフトにヒット、それほど強くはないので時間はかかりましたが4000mまで高度が復活。
改めてファイナルグライドを切ることが出来ました。

ゴールはなんにもない、牧草地。

降りたあとは、108kmを飛びきった感動でいっぱいでした。

今日は、よく食べたせいか、よく寝たせいか、慣れてきた為か、昨日より距離も長いし、コンディションもハードでしたが、疲れはそれほどでもありませんでした。

体調管理が大切だと痛感しました。

さて、明日は強風予報ですがレースは出来るでしょうか?

※追記
今日の順位は14位でした。
昨日の18位からは上昇。自分で考えて飛んだ効果か?

PrePWC USA Task5 Cancel 閉会式

大会も残すところあと二日。の、はずだったのですが、今日は強風でキャンセル、明日も強風予報で早々とキャンセル。

表彰式は一日繰り上がり大会も今日で終了と成ってしまいました。

結果、私の順位は14位となりました。
今回のプレワールドカップはクラス3の大会ですので、これでPWCのレターはFをゲットしました。

表彰式では、選手だけではなくてボランティアのスタッフなんかも名前を呼んで記念品を配っていました。もちろん、名前が呼ばれるたびにみんなで感謝の拍手。

私も15位以内に入ったと名前を呼ばれて、ちょっとだけ賞品をいただけました。

一位の選手はエリック、上位の選手は凄い飛びをしていました。
私も最初のうちだけでも彼らと一緒に飛べて、楽しかったです。

表彰式の後は、バーベキュー。美味しいハンバーガーをいただけました。

その後も、夜遅くまで、ダンスやゲームが続いて飲めや踊れの大騒ぎ。私も12時近くまでむりやりな英会話で、パイロット達と交流が出来ました。

今回、JPAの選手育成基金の援助で、はじめて海外の大会に参加出来て、たくさんの海外の選手と交流したり、トップ選手と一緒にフライトしたり、スケールの大きなタスクが出来たりと、日本では出来ない多くの経験をつむことが出来ました。

タスクは7日間の大会期間の中、2日しか出来ませんでしたが、それでも74km、108kmというロングタスクが成立し、両日共にゴールすることが出来たのは、大きな自信につながりました。

コースが読めなかったり、サーマルの位置がわからなかったり、みんなと一緒に飛べなかったり、
課題も沢山見えました。

今回の大会をきっかけに、また大きくスキルアップ出来たのでは無いかと思っています。

大きな大会に参加すると、大会当日の経験はもちろんの事、大会前に準備したり、練習したり、考えたり、といった事がスキルアップにつながっているんだと思います。二日間だけのタスクでも私にとっては、とても大きな経験になりました。

大会に参加する前は、英語がほとんど出来ない中、一人での大会参加は不安でいっぱいでしたが、
現地について、大会のスタッフやパイロットたちに有った途端にそんな不安は無くなりました。

アメリカの人達はとても親切でフレンドリーで、英語が話せない日本人にも顔を見るたびに声を掛けてくれ、わからないことがあれば、みんなでよってたかって分かるまで教えてくれて、本当に助かりました。

おかげで、アメリカの大会は、初めての海外大会としては最適だったのでは無いかと思っています。これから海外大会に参加しようと思っている選手の方にも、お勧します。

最後に、素晴らしい機会を頂いた、
JPAの皆さんには本当に感謝でいっぱいです。

ありがとうございました。

Pre PWC USA 廣川選手 14位と大健闘!

Pre PWC UAS Sun Vally に参戦していた廣川選手が総合14位と大健闘しました。初めての海外大会で単独参戦したにもかかわらず、素晴らしい経験できたようです。

悪天候でしたがビックTask2本成立し、両方ともにゴールメイク!特に2本目はアグレッシブに攻め、一時はレースをリードすることもあったようですね。すごい!

詳しい成績はこちらから

2011年はPWC本戦へのレター「F」も獲得! 2011年は国内外でのでの活躍が期待されます!

JPAではPWCや海外大会へチャレンジする選手を応援していきます。
競技事業部まで遠慮なく申し出てください。自薦他薦問いません。

最後に廣川選手、お疲れ様でした。おめでとう!